なぜ「エゾ松の割り箸」が消えたのか?飲食店にとっての“ちょうどよかった箸”がなくなった理由

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割り箸

割り箸の傾向とこれからの選び方

―「木の箸らしさ」を求めるなら、どんな選択肢があるのか?

近年、割り箸業界では大きな変化が起きています。
そのひとつが、中価格帯の「木の箸」がほとんど姿を消してしまったということです。


昔は“ちょうどよかった”エゾ松の割り箸

かつて和食店や旅館などでよく使われていたのが、エゾ松という素材の割り箸でした。
海外産でも木の質感がしっかりあり、なおかつ価格も手頃だったため、
「安価すぎる箸は使いたくないが、国産の高級箸までは手が出ない」──そんなお店にとって、まさに“ちょうどいい”存在でした。

しかし現在、このエゾ松の割り箸は市場からほぼ姿を消しています。
背景には、原料の供給難と価格高騰があります。

エゾ松の主な産地であるロシアや中国では、森林保護の観点から伐採規制が進み、輸出そのものが制限されるようになってきました。
加えて、コロナ禍以降の“ウッドショック”による世界的な木材不足も拍車をかけ、
エゾ松は「箸よりも建材に回したほうが利益が出る」と判断され、
箸用としては優先されなくなってしまったのです。

その結果、以前のような「リーズナブルな価格で木の質感がある箸」は成り立たなくなり、
エゾ松の箸は自然と市場から姿を消しました。

そして今、残っている選択肢は両極端──

  • コスト重視でアスペンや竹に寄るか
  • 高価格帯の国産杉・檜などを選ぶか

中間層がごっそり抜け落ちたことで、多くのお店が“無難に竹”を選ばざるを得ない状況となっています。


竹製割り箸の魅力と、広がる“被り”問題

もちろん、竹には多くの利点があります。
硬くて丈夫で、ささくれにくく、環境にもやさしい。
材料調達も安定しており、コストパフォーマンスは非常に優秀です。

ただその一方で、「どこに行っても同じような竹箸」になりがちという点は、差別化を考えるお店にとっては悩みどころ。

「料理や店づくりにこだわっても、箸が“量産感”のあるものだと少し残念」
― そんな声も実際に届いています。


差をつけたい方へ:おすすめの2つの選択肢

そこで私たちが提案したいのが、次の2つの選択肢です。


✅ ① 先細天削箸(竹・すす竹)

同じ竹でも、先細タイプで天削仕上げにするだけで、まるで印象が変わります。
細かな料理もつまみやすく、持ちやすく、なにより“丁寧に選ばれた箸”という印象に。
寿司・懐石・割烹など、料理の繊細さを大切にするお店にぴったりです。

「竹の強みはそのままに、差をつけたい」方には最適です。


✅ ② 国産角箸(杉・ひのきなど)

コストは上がりますが、やはり国産材の箸には、素材としての魅力が詰まっています。
特に角箸は形状がはっきりしており、見た目にも「良い箸だな」と思わせる力があります。
檜の清々しい香り、杉の落ち着いた風合い──そういった“木の箸らしさ”をしっかり伝えることができます。

また、帯や箸袋をカスタマイズすれば、お店オリジナルの仕様に仕上げることも可能です。


まとめ:「どんな箸を使うか」で、料理の印象も変わる

現在の市場では、竹箸が主流です。
ですが、だからこそ一工夫するだけで、お店の印象をぐっと引き上げることが可能です。

「うちは箸にもこだわってるな」
「手に取った瞬間、ちょっと違うと思わせたい」
そう思う方にこそ、ぜひ今回ご紹介したような選択肢をご検討いただきたいと思います。


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安間製箸では、各種竹箸・国産材箸を取り揃え、名入れ・焼印・帯巻きなどのオプションも柔軟に対応可能です。
「どれを選んだらいいか分からない」「まずは見てみたい」という方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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この記事の著者

Kだい

静岡県森町にて、昭和12年創業。
割箸の製造を原点とし、現在は絵馬・御朱印帳・木札などの神社仏閣向け製品や、オリジナル木製グッズの製造販売を展開。

伝統を大切にしながらも、レーザー加工やデジタル技術を取り入れ、現代のニーズに応えるものづくりを続けています。
個人・法人問わず、想いをカタチにした製品をご提案します。

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